税務情報 ~上限40万円に!「少額減価償却資産の特例」が拡充されました~
「パソコンを買い替えたいんですが、一括で経費にできますか?」
こうしたご相談への答えの一つとなるのが「少額減価償却資産の特例」です。
一定金額未満の備品であれば、購入した年に全額を経費にできる制度で、令和8年度税制改正によってその対象範囲が広がりました。
これまで少し予算オーバーで諦めていた備品も、一括で経費にできるようになるかもしれません。
①取得価額の上限が「40万円未満」に引き上げ
これまでこの特例は、1個あたりの取得価額が「30万円未満」の資産が対象でした。
令和8年度税制改正により、この上限が「40万円未満」へ引き上げられました。
物価上昇にともなって備品の価格自体が上がっていることに合わせた見直しです。
●ポイント
これまで30万円をわずかに超えて特例を使えなかった備品も、対象になります。
この改正は令和8年4月1日以後に取得する資産から適用されます。
同じ事業年度でも、それより前に取得した資産は従来の30万円未満基準となりますので、取得日(事業供用日)の確認が必要です。
②対象となる法人にも条件があること
この特例を利用できるのは、青色申告を行う中小企業者等に限られます。
今回の改正では、対象となる法人の範囲にも一部見直しが加えられています。
●ポイント
すべての法人が対象になるわけではありません。ご自身の会社が対象に当たるかどうか、一度確認しておくと安心です。
③1個あたりの上限は上がっても、年間の合計には別の上限があること
①でご紹介した40万円未満という基準は、あくまで「1個あたり」の金額です。
これとは別に、1年間に特例を使って経費にできる金額の合計には「300万円まで」という上限が設けられており、こちらは今回の改正でも変わっていません。
たとえば、1年間に購入した対象資産の合計額が300万円を超えた場合、その超えた部分については特例が使えず、通常の減価償却(数年に分けて経費化する方法)が必要になります。どの資産に特例を使うかは、会社側で選ぶことができます。
●ポイント
1個あたりの上限が上がった分、これまでより早く300万円の合計上限に達してしまう可能性があります。
複数の設備投資を予定している場合は、合計額が300万円を超えないかどうか、あらかじめ確認しておくと安心です。
まとめ
「少額減価償却資産の特例」は、利益が出ている年の設備投資と組み合わせることで、税負担の軽減につながる制度です。
今回の改正で取得価額の上限が40万円未満へ引き上げられ、適用期限も延長されています。設備投資のタイミングをご検討の際は、取得日や対象法人の要件をあわせてご確認のうえ、一度ご相談いただくことをおすすめします。
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